『iPhoneのホームボタンが…壊れた?ボタンが反応しない…』
このような経験が実際にある筆者は、今まで使えていたホームボタンが突然封じられた時の絶望感と焦りを今でも昨日のことのように覚えています。
そして、頭の中では『故障した?まさか買い換えないといけないのかい、ジョブスよ』などといった具合に物凄くパニック状態に陥ったのでした。
このページを見ている方の中には、今まさに同じ境遇に陥っているという方もいるかもしれません…。くれぐれも焦って、”近所のすこぶる怪しいiphone修理屋さん”に持ち込まないように注意して下さい。
今回は筆者の経験をもとに、その時の対処法と解決策についてご紹介してきたいと思っています。
また、記事の後半でご紹介していきますが、スマホ修理屋さんもあらかじめよく調べてから修理依頼を出すべきです。別の意味で大変な目に合ってしまったというトラブルケースなどもSNSでは見かけます。
それでは早速「iPhoneのホームボタンが反応しない時の対処方法」についてご紹介していきます。
iPhoneのホームボタンは2017年発売のiPhone X(テン)以降からは、ホームボタンそのもの自体が本体のデザイン上、完全に廃止されてしまいました。筆者個人としては、iPhone 6sのカチッと押した感のある物理ボタンとダブルクリックしたときの打感が未だに忘れられません。(※ 完全に余談だが、筆者はiPhoneシリーズの最新機種が出る度に買い替えている生粋のガジェットマニア。しかし毎作性能を持て余しているという完全にアップル社へのお布施状態なのである。)
実際慣れというものは非常に恐ろしいもので、ローカルで昭和寄りな筆者ですら現在はiPhone X以降の快適なスワイプ動作を完全に物にしている有様です。最早、スワイプ一筋に切り替わっているという移り身の速さは大変嘆かわしいものですが、今後iPhone 11以降は一体どのような認証方法を採用してくれるのか、今から大変楽しみではあります。
本題に戻ります。実はチラッと話の流れで紹介してしまいましたが、実はiPhone X以降にはホームボタンがありません。当然現行機種であるiPhone 11/11 Pro/Pro Maxのどれにもありません。これには何かと話題になるアメリカのトランプ大統領もご不満です。
『ティムへ(※ 現アップルCEO):iPhoneのボタンはスワイプなんかよりも遥かに優れていたよ!』
iPhone X以前の旧型モデルiPhone 4~6s&Plusまでは全て押し込み式の物理ボタンが採用されており、特にiPhone 7以降のバージョンに比べると壊れ易い特徴を持っていました。これは押し込んで反応する”文字通り物理キー”だった事もあり、押す度にパーツが摩耗して寿命が近づからです。もちろん一般的な利用・使用の範囲内である程度の使用に耐え得る耐久性は持っているのでしょう。
iPhone 7以降のTaptic Engineに対応したタッチセンサーに比べれば圧倒的に寿命が短命と言わざるを得ません。Appleもそのこと重々理解しているのか、iPhone 7からホームボタンの仕様を徐々にアップデートしてきているというわけなのです。
物理ボタンはホコリや塵といった日常使用の中混入する小さなゴミの影響を受けやすく、仮に壊れる事がなくても、反応が遅れたり・鈍くなったりもします。これが誤動作の原因となるのです。
iPhone 7以降のモデルはセンサー式のボタンに変更され、物理キーのような押した心地のない物に変更されています。そのため、ボタンと言えば物理キーのイメージが強い人にとっては少し物足りない仕様になっています。
このタイプのホームボタンは設定の”ホームボタンメニュー”でボタンを押した際の感触を強・弱で調整する事ができます。でもね、筆者としてはやっぱりあの”本物のボタン”を押した感じを忘れることができないワケなんです。
iPhoneは7以降のシリーズからIP68等級の耐水・耐塵仕様を謳っていることもあって、Apple社としては少しでも余分な隙間を無くしたいのです。こういった仕様の陰には技術的な問題があり、改良を重ねた結果今日の様な素晴らしいiPhoneが出来上がっています。しかしこのセンサー式のボタンですが、”押し込まない”とだけ聞くと、何だか不具合や消耗から解放されたかの様なイメージがありませんか?
所詮、ボタンはボタンです。センサー式に代わったホームボタンとはいえ、既存の問題である隙間からのゴミ・ホコリの混入で反応が鈍くなる、誤作動を起こすという不具合・故障のケースは改善されていません。とはいえ、旧型モデルに比べればパーツの消耗・損傷の度合いが格段に改善され、耐水を持つ程度には良くなっているのです。
この様な事から、筆者やトランプ大統領の好き(?)な物理式ホームボタンは”壊れやすい”というレッテルが貼られているのが現状です。残念ながら実際に壊れやすく、故障の事例も多いのでユーザー泣かせの仕様みたいです。
お使いのiPhoneのホームボタンが現在どの様な状態なのか?
まずは端末の状況を分析する事から始めなければ対処も難しいというものです。具体的にどの様に対処すべきなのかを分けて紹介していきます。お使いのiPhoneの状況に併せて、是非チェックしてみてください。
ホームボタンのトラブルで一番多いのがこのどちらかのケースでしょう。こういった不具合の大半がパーツ・部品の劣化や損傷などが原因です。当然部品の問題である場合は修理・交換が必要です。
しかし、内部のホコリ・ゴミ等を除去するだけで不具合が治る場合もあるそうです。他にも故障が多い理由に、ホームボタンの入出力を司る”配線ケーブル”の断線・劣化も挙げられます。
ケーブルが損傷している事で当然、接触不良を起こし反応の悪さに直結する要因となります。部品交換について詳しくは後述しますが、修理に慣れているプロのiphone修理専門店に任せるのが一番安心です。
また、パーツ・部品の故障や劣化とは違いますが、iPhone本体のメモリが不足していたり、ストレージの空き容量不足が原因でホームボタンの動作反応が遅くなる可能性もあったりします。最もシステム的な問題であれば、すべての動作にカクツキが出るので判別は容易いでしょう。
こちらは旧型iPhoneあるあるです。片手で颯爽と取り出していじろうとしたら、見事に手からすっぽ抜け落っこちた。iPhoneを手にしたまま歩いていたらデスクにぶつけてしまった。非常に強い衝撃をボタンが受けた事で、凹んでしまって戻らないのが原因です。実際におっちょこちょいな筆者はどちらも経験があります。
大抵の場合は、ホームボタンがぶつかった衝撃で”ずれていた”だけで即座に戻ると思います。しかし、本体のボディ部分に当たったりと打ち所が悪いと、フレームの歪み&ディスプレイ割れが原因でホームボタンも戻らなくなってしまう事も稀にあるそうです。どちらにしても修理が必要になってしまうケースになります。
iPhoneのホームボタンを交換する場合には、基本的にケーブルもセットで交換されるケースが多いです。ただホームボタンの損傷具合によっては、ホームボタン部分のみの交換だけで済んだという場合もあります。この場合、修理屋さんによりますが、ホームボタンを、色んなカラーデザインから選択・チョイスできるなんて修理をしてくれるところもあるそうです。どうせ修理するなら好みのデザインに変えてしまうというのもアリなのかもしれません。
本当に修理が必要な状態なのか見た目で判別できる程の破損は例外としてもボタンの反応が悪く反応しないようなケースに陥った場合にはまず再起動といったシステム側で対応できるところからチェックを始めてみましょう。もしかしたらOSの側の問題で解決できる事かもしれません。
ホームボタンの反応が悪い原因がiPhone本体の”動作部分”に起因していたというケースもあります。このような場合は、再起動かリセットで正常に使えるようになる場合もあります。
スリープモードから復帰する際に、ホームボタンを使って復帰する方法です。この時にホームボタンで問題なくスリープモードを解除できたならばホームボタンの故障はないと思って良いかもしれません。逆に解除できない・反応しないという場合には高い確率で故障が疑われますので修理が必要と思って良いでしょう。
iPhoneホームボタンが壊れた可能性が高く、修理を出す事を前提にできる応急処置として下記の対処法をご紹介します。当然、iPhoneのホームボタンが反応するようになる事を保証するものではありませんが、試したら今まで通りになったという方もいますので、あくまでも故障の可能性を念頭に自己責任で試して下さいね。
iPhoneのホームボタンは、iPhoneのモデルによって直接押し込めるボタン式のホームボタンだったり。センサー式のホームボタンというのは既にご紹介済ですが、物理キーのホームボタンだと特にホコリ・塵・砂などが入り込みやすかったりします。
目で見て明らかに異物混入が分かるような状態であれば、取れる範囲でゴミや塵を取り除くだけでもホームボタンの反応が良くなる場合もあります。※ 無理に掃除しようと、ホームボタンが破損するような方法はやめておきましょう。
iPhone には耐指紋性撥油コーティングが施されています。iPhone 8 以降では、前面と背面がコーティングされています。このコーティングは、通常の使用条件下でも経年劣化します。洗浄用品や研磨剤を使うと、さらにコーティングがはがれ、細かい傷が付くおそれがあります。
引用元:iPhone のお手入れをするApple公式サイト
ホームボタンの復活に、デコピンや無水エタノールは推奨できません。結論から言うとAppleはこれらの方法を推奨はしていません。つまるところ『都市伝説』であり、ホームボタン復活の儀式でもありません。
ホームボタン内部にゴミが入り込み、デコピンでそのゴミや異物が動いた事で、ホームボタンが元通りになったのを他の人に教えて広まったと考えられます。冷静に考えてみれば分かりますが、精密機械でもあるiPhoneにデコピンというのは、ホームボタンが治るどころかダメージを与える行為です。間違ってもこの方法は取らないようにしましょう。
無水エタノールをAppleが推奨しているのは”SIMカードやスロットの掃除の際に少量を用いる事だけ”です。ホームボタンは、ケーブルや金属部品などと繋がっています。そしてこれらの部品はiPhoneの動作にとって根幹を成す部品なので、無水エタノールが掛かるなどしたらどうなるかは明白です。当然推奨できません。
ホームボタンだけでなくiPhoneの挙動が不安定だったり、やけにiPhoneがモッサリとしていて重いと感じた場合には、原因の1つとしてアプリを複数の立ち上げたり、本体メモリの空き容量不足だったりという事が考えられます。1つ1つ確実にチェックしていき、iPhone本体を軽い動作にしてあげるだけでも、ホームボタンの反応や効き具合が改善する場合もあります。
iPhoneのホームボタンの反応が悪い時ならまだ使える方法です。物理的に反応しない場合は、アクセシビリティ機能(下の方でご紹介)を使ってみてください。アプリの終了の方法はとても簡単で、”iPhoneホームボタンをダブルクリックし、次に表示されたアプリの画面を上にスワイプする”事で終了する事ができます。
iPhoneを長く使えば使うほど、履歴として”キャッシュ”が蓄積していきます。そして大抵の人が容量不足の原因になるほど空き容量を少なくしている原因になっています。起動しているアプリの終了と合わせて、キャッシュを削除してあげるだけで挙動がサクサクとスムーズになる場合もあるので是非、試してみてください。
iPhoneのホームボタンを含め、スマホの動作を重たくする原因の1つとして”メモリの不足”という事は、上記でもご紹介しました。これとはまた別の方法として、ホームボタンを使う方法をご紹介していきます。方法は非常にシンプルです。
上記の3ステップを実行後、ホーム画面が再び表示されればメモリが解放された事になります。
Assistive Touchは簡単に説明すると”ショートカットキー”のような機能です。あらゆる動作を割り当てる事ができるので、この機能に再起動を割り当てたりすればボタンが破損しても再起動する事はできるでしょう。他にもスクリーンショットなどの便利機能も割り当てる事が出来るので、設定しておくと何かと便利です。
iPhoneシリーズはスマートフォン業界で半数以上のシェアを持っている製品です。その為スマートフォンの修理屋でも多くの修理実績を持つお店が多いです。つまり、iPhoneシリーズの修理ができないお店はほぼ無いという裏付けにもなるのです。更にスマートフォンの修理店は買取査定サービスも併せて行っている店舗も多くあるので、いっその事所持しているモデルを売却して新しいモデルを買ってしまうのもアリです。
注意して欲しいのは、完全に個人経営で修理実績も怪しいお店です。アルバイト店員がスマートフォン内部のデータを抜き取り、第三者に売却したりといった個人情報の漏洩する事件も多くあります。お店は極力事前下調べをした方が良いでしょう。
iPhoneシリーズ旧型モデルでは稀にあるホームボタンの故障についてご紹介してきました。iPhoneは確かに素晴らしい端末ですが、大きな売り上げとシェアを持つ製品だからこそ物理的な故障や不具合も多い物なのかもしれません。現行機種ではそもそもホームボタンがありませんが、今後もこういった仕様のiPhoneが展開されていくのは明白です。
筆者としては物理キーが恋しくなる時もありますが、現状のiPhoneシリーズの完成度にも概ね満足しています。これからもスマートフォンやクラウドサービスの分野で大きくシェアを伸ばしていくであろうAppleですが、IntelやNVIDIAとの関係でも話題になる事が多く企業としての取組にも注目していきたいところです。